オホーツクタワーの動物プランクトン情報

動物プランクトン標本は、オホーツクタワーと紋別港第3防波堤との間をつなぐ「渡海橋」(沖合い約1km)の直下(海底約-10m地点)において、プランクトンネットを鉛直曳きして採集(水深-9m〜0m)

プランクトン採集ネット(2種類)

  • NORPACネット(口径: 45cm、網地: NGG52、目合: 0.335mm)
  • 北原式定量ネット(口径: 22.5cm、網地: NXX13、目合: 0.10mm)

採集した動物プランクトン標本は、顕微鏡下で観察

動物プランクトン分析速報

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年

プランクトン標本画像

画像をクリックすると各月の顕微鏡画像が見られます

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2020年
2021年
2022年
2023年

出現量の多かったプランクトン

Eurytemora herdmani
カイアシ類の1種
冷水性、汽水性
体長:♀1.5-1.6mm、♂1.3-1.5mm
Pseudocalanus newmani
カイアシ類の1種
冷水域に極めて普通に出現
体長:♀0.9-1.5mm、♂0.8-1.2mm
Limacina sp.
ミジンウキマイマイ属の1種
殻は小型のカタツムリ型で左巻き
殻口は広がらないのが特徴
Pelecypoda larva
二枚貝類の発達途中の幼生
写真はホタテガイ幼生
Oithona similis
カイアシ類の1種
各地の内湾・沿岸・外洋で普通に出現
体長: ♀ 0.7-1.0mm
Chelophyes appendiculata フタツクラゲ
世界中の海の表層に分布するが、北極海、南極海、紅海からは報告例がない
浮遊体で群体をつくる
泳鐘の長さ: 4.0-10.0mm
Evadne tergestina トゲナシエボシミジンコ
沿岸・外洋性
体長: ♀ 0.3-0.9mm ♂ 0.3-0.6mm
Echinoidea (echinopluteus)
ウニ類のエキノプルテウス幼生
ウニ類の発生途中の幼生
Acartia longiremis
カイアシ類の1種
冷水性
体長:♀1.0-1.4mm、♂0.9-1.2mm

Clione elegantissima
ハダカカメガイ
表層、冷水性、亜寒帯水域
俗称「クリオネ」と呼ばれ、体は内部が透けてみえる
体長:最大4cm程度
Copepoda (nauplius)
カイアシ類のノープリウス幼生
カイアシ類の卵がふ化した後の段階の幼生
脱皮しながらノープリウス幼生⇒コペポダイト幼生⇒成体に成長
Balanomorpha (nauplius)
フジツボ類の発生途中の幼生
ふ化後、ノープリウス幼生⇒キプリス幼生の段階を経て固着生活に移る
Podon leuckarti
オオウミオオメミジンコ
海洋表層に分布
太平洋・日本海沿岸、瀬戸内海に出現
体の後部の育房に卵を産み、ふ化した子どもを育てる
体長: ♀ 0.5-0.9mm、♂ 0.5-0.8mm
Oikopleura longicauda
オナガオタマボヤ
体長: ~4.7mm(尾部含む)
暖流域沿岸に広く出現
尾虫類の1種
袋状の透明な膜でできた構造物(ハウス)を作り、その中で生活

※プランクトン写真撮影 (株)エコニクス

※参考文献

 千原・村野(1997): 日本産海洋プランクトン検索図説、東海大出版会 山路(1966): 日本海洋プランクトン図鑑、保育社 岩国市立ミクロ生物館(2011): 日本の海産プランクトン図鑑、共立出版 林 勇夫(2006): 水産無脊椎動物学入門、恒星社厚生閣 峯水ら(2015): 日本クラゲ大図鑑、平凡社